精液検査・SDF検査

【精液検査】
不妊症カップルの約半数は、男性側にも原因があるとされています。そのため、治療方針を決定するうえで、不妊原因を明確にすることは非常に重要です。女性だけでなく、男性も不妊検査を受ける必要があります。
精液検査は、一般的な男性不妊の検査方法であり、マスターベーションで採取した精液を用いて、精液量、精子濃度、運動率、運動の質、精子の形態、感染の有無などを調べます。精液は、院内で採取していただくこともできますし、お渡しした容器を使ってご自宅で採取し、持参していただくことも可能です。
なお、精液所見はさまざまな要因で変動することがあるため、1回の検査結果だけで判断するのではなく、2回以上の検査を受けることが推奨されています。

【精子DNA断片化検査】
近年、精子に関する研究が進み、男性不妊治療における新たなアプローチや、精子の質の重要性が議論されています。その中でも、非常に重要な指標の一つとして、精子DNA断片化(SDF: Sperm DNA Fragmentation)があります。
精子のDNAは、加齢や日常的な生活習慣、ストレスなどによって産生される酸化ストレスにより、部分的に損傷を受けることが分かっています。
SDF検査を行うことで、不妊の原因の一因を特定し、適切な治療方法や受精方法の選択を行うための指針となります。場合によっては、サプリメントの摂取や生活習慣の改善に関するアドバイスも提供することができます。
当院では、フローサイトメトリーを用いて、SDFの検査を行なっております。
