透明帯除去培養(ZPF)|リプロダクションクリニック大阪|大阪市北区の不妊治療専門クリニック

透明帯除去培養(ZPF) ZPF

透明帯除去培養 ~Zona pellucida free culture (ZPF)~

透明帯除去培養法は、IVF(体外受精)やICSI(顕微授精)の翌日に、卵子を取り巻く透明帯という膜を人工的に除去し、その後の培養を行う方法です。
受精卵が第一卵割(受精後の最初の分割)を行う際、細胞の中に「フラグメント」と呼ばれる細胞片が多く発生することがあります。このフラグメントが多いと、胚盤胞への発展が難しくなることが知られています。その原因の一つとして、細胞質が透明帯に癒着していることが影響しています。
透明帯除去を行うことで、この癒着を解消し、フラグメントの発生を低減させることができます。その結果、培養成績が向上することが確認されています。
透明帯除去の方法は、受精作業の翌日に2前核胚に対して、透明帯の半分程度をレーザーで除去し、細胞質との間に培養液を強く吐きかけ透明帯と細胞質を分離させます。タイムラプスインキュベーターで培養することにより、細胞がバラバラにならず胚盤胞へと発生していきます。
この方法は導入している施設が少なく、まだ情報が限られている治療法ではありますが、当院ではすでに15人以上の出生実績があります。