目標・理念
私たち胚培養士(エンブリオロジスト)は、主にここ「培養室」で業務を行っております。
培養室では精子・卵子・受精卵を大切に取り扱っており、体外受精(IVF)や顕微授精(ICSI)、
受精卵の培養・凍結、精巣内精子採取術(TESE-ICSI)、人工授精(IUI)の精子調整などを行っています。
当院のラボでは常に、
・高い安全性
・ハイレベルな体外培養環境の維持と治療成績の向上
・透明性を持った医療のご提供
を胸に臨床業務にあたっております。
また「新しい知見や治療の情報発信と情報収集」も極めて重要であり、新しい手法を開発したり、
数多くの臨床データから得られる情報を発信したりすることが使命であると考えております。
一人でも多くの方がお子さまを授かることができるよう、論文や学術集会などで先進的な知見を収集し、
正しい知見に基づく技術の向上や研鑽にも努めております。
現状に満足するのではなく、常に前進し続けること。
そして、治療中の方に少しでも寄り添える胚培養士、Embryology Teamを目指しています。
不妊治療は不安なことが多く、常に新しい治療が生まれているので、
理解するまでに時間がかかることもあるかと思います。
私たちは治療を受けられる患者さまとじっくりとお話をして、
必要な情報をご提供していきたいと思っております。
何か気になることがあれば、私たちになんでも聞いてください!
少しでもご理解・ご納得された上で治療を受けていただけるように、お手伝いいたします。
当培養室の特徴

培養結果の
“見える化”を徹底
当院では、胚培養士が直接、受精卵の培養経過や精子凍結に関する内容について、患者さまへ分かりやすくご説明する機会を設けています。胚を実際に扱っている専門技術者から直接お話しすることで、治療の過程をより深くご理解いただき、安心して治療を受けていただけるようサポートしております。もし、治療結果が思うような経過でない場合も、胚の発育状況やこれまでの経緯をしっかりとご説明したうえで、医師・スタッフと連携し、次のステップを一緒に検討してまいります。ご不安なことがございましたら、どんなことでもご相談ください。専門スタッフがいっしょにサポートいたします。

ICタグを用いた患者/検体管理を実施
生殖医療における安全性の確保を目的として、2017年よりRFID(ICタグ)を用いた管理システム「RI Witness™」を導入しております。このシステムは、患者さま・精子・卵子・受精卵といった検体を正確に識別・照合し、取り違いのリスクを限りなく抑えるために生殖医療の現場向けに開発されたものです。
すべての処置・検体管理において徹底した安全対策を講じており、その一環として患者さまのお名前を複数回確認させていただくことがあります。ご不便をおかけすることもあるかもしれませんが、安全な治療を行うために必要な手順であり、皆さまのご理解とご協力をお願い申し上げます。

こだわりの精子調整方法
不妊治療において、精子の状態を整える「精子調整」は重要なステップです。人工授精や体外受精、顕微授精を行う際には、より状態の良い精子を使用することが望ましいとされております。
当院では、精子のDNA損傷リスクを考慮し、酸化ストレスに対応した抗酸化剤入りの精子調整液を使用しています。また、精子の運動性やDNAの状態に着目して、ZyMōt™という精子分離専用のデバイスを活用し、より選別性の高い調整を行う体制を整えています。
調整方法の選択については、医師や胚培養士が患者さまの状態に応じてご案内いたしますので、ご不明な点はお気軽にお尋ねください。
当培養室の検査・項目
学会発表・研究一覧

世界に知見を発信する…
リプロダクションクリニックでは、診療や培養技術、看護、患者さまへの対応の質の向上を目指すとともに、生殖医療に関係する病気や症状についての理解を深めるため、さまざまな研究活動に取り組んでいます。
これらの研究結果については、国内だけでなく、海外[ESHRE(欧州ヒト生殖医学会議)・ASRM(米国生殖医学会議)など]においても、積極的に学会発表を行っています。
培養室内紹介
設備紹介

IX3-ICSI/IMSI
(EVIDENT)

ECLIPSE Ti2-I
(Nikon)

G210 InviCell
(K-SYSTEMS)

BT37
(CooperSurgical)

Geri
(Genea Biomedx)
