着床前遺伝学的検査(PGT-A/SR)

着床前遺伝学的検査(PGT: Preimplantation Genetic Testing)は、体外受精によってできた受精卵の染色体数の検査を行い、より妊娠しやすく流産しにくいと予想される受精卵を選ぶ検査です。
受精卵の染色体数に異常があると、大半は妊娠(着床)しないか、妊娠しても流産してしまいます。また、出産に至ったとしても胎児に異常が生じる場合があります(13トリソミー、18トリソミー、21トリソミー、あるいは性染色体異常)。
受精卵のグレードが良い方が染色体正常の確率が高いのですが厳密なものではなく、良好グレードの受精卵でも染色体異常を有するものもあれば、不良グレードの受精卵でも染色体正常のものもあり、グレードだけでは正確な判断できません。したがって、PGTを行わない胚の移植を続けてもなかなか妊娠できずに精神的・身体的な苦痛を経験することもあります。
PGTは、受精卵の中の胎盤になる細胞の一部を採取(Biopsy)して、染色体数を調べ、数の異常がない受精卵を子宮に戻すことができます。ご希望される場合は診察で医師にご相談ください。
当院のPGTの特長
①NGS(次世代シーケンシング;Next Generation Sequencing)という技術を用いて解析
②SNPアレイ(スニップアレイ;Single Nucleotide Polymorphism array)を全例で併用し、1PN胚、3PN胚による一倍体、三倍体、四倍体、片親性ダイソミーを正確に検出することが可能であるほか、モザイク胚を感度よく検出できる(追加料金なし)。
③NGSとSNPアレイ両方で解析したデータをAIで最終判定した精度の高い判定(追加料金なし)
費用は、基本料金30,000円+1個あたり80,000円(税別)となります。
PGT-SR (PGT for Structural Rearrangement)構造異常に起因する染色体検査
PGT-SRは、体外受精によって得られた受精卵の染色体の不均衡(染色体の部分的な過不足)の有無を検査します。本検査の対象者は、体外受精を行うカップルのいずれかあるいは双方が染色体構造異常(染色体の転座など)を有することが分かっている場合です。

