自費の卵巣刺激法(卵胞が少ない方、FSHが高い方)|リプロダクションクリニック東京|東京都港区の不妊治療専門クリニック

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自費の卵巣刺激法(卵胞が少ない方、FSHが高い方)

FSH調整法

FSHは卵胞の成長を促すホルモンですが、逆にFSH値が高すぎると、卵胞が反応しなくなってしまうことがあります。
これは、強い刺激を受けた細胞が「これ以上は受け付けない」とバリアを張るようなイメージです。
そのため、FSHが高い周期では採卵を断念せざるを得ないケースもあります。
しかし、次周期が必ずしも良くなる保証はなく、そのまま治療の機会を失うことも。
FSH調整法は、そんな状況でも何らかの方法でFSHを低下させ、卵胞の発育を誘導しようとするアプローチです。
具体的な方法は複数あり、体質や過去の反応を踏まえて選択されます。
※FSHが100を超えると「閉経」と判断されることもありますが、実際には妊娠の可能性が残っているケースもあります。

遅延スタート法

採卵周期の開始時点で卵胞数が極端に少ない、またはホルモンバランスが乱れている場合に、アンタゴニスト製剤(レルミナ内服、セトロタイド、ガニレストなど)を用いて、卵巣刺激の開始を約1週間遅らせる方法です。
卵巣を一旦リセットするような形になり、卵胞数の増加やホルモン環境の正常化が期待できます。
「今回の周期は採卵は難しいかもしれない…」という状況でも、1ヶ月休む前にこの方法を一度試してみる価値があります。

Low dose hCG療法

卵胞発育にはFSHに加えて、ある程度のLHも必要です。
従来、LH含有量の多いHMG製剤が使用されていましたが、その多くが製造中止となった現在、FSH単独製剤を使用する方が増えています。
その結果、LHが足りずに卵胞発育がうまくいかない方も見られるようになりました。
このようなケースに対し、hCG(LHと類似の作用)を低用量で連日投与し、卵胞発育を補助するのがLow dose hCG療法です。

ランダムスタート法(Random Start)

これまでは生理開始から採卵周期を始めるのが常識でしたが、卵胞は実は周期を問わず育ちうることがわかっています。
この考え方に基づき、月経周期のどの時点からでも卵巣刺激を始め、採卵を行うことができるのがランダムスタート法です。
とくに、がん治療前で時間的猶予がない方や、TESE(精巣内精子採取)とのタイミング調整が必要な方に活用されています。

Luteal E2(黄体期E2投与)

採卵周期の開始時点で卵胞数が少なかったり、前周期の名残(シスト)が残っていたり、FSHが高めだったりする場合、
前の周期の黄体期からE2製剤(プレマリン、エストラーナなど)を投与し、次周期を整える準備をする方法です。
この「黄体期E2法」により、周期の立ち上がりがスムーズになり、刺激の効果が出やすくなることがあります。