なぜ治療が必要か

精巣は精子をつくる大切な器官です。
その精巣が静脈瘤によって慢性的なダメージを受けると、精子の状態が悪化してしまうことがあります。

具体的には、以下のような「ストレス」が精巣にかかります。
温度ストレス：うっ滞した静脈血は体温よりも高いため、精巣の温度が上昇します。精子は本来、体温よりも低い環境で育つため、高温は大きな負担になります。
酸化ストレス：血液のうっ滞により、活性酸素や代謝産物が滞留します。これらは精巣の細胞に悪影響を及ぼし、精子の質を低下させる原因となります。
これらの要因により、精液所見（精子濃度・運動率・形態など）の悪化や自然妊娠率の低下が引き起こされます。
特に「原因不明の男性不妊」と診断されていた方の中に、実はこの精索静脈瘤が隠れていた、ということも少なくありません。

診断について

診断には、
触診（立位で陰嚢周囲に怒張した血管を触れるか）
超音波検査（静脈の太さや逆流の有無を確認）
の2つを行います。
いずれも痛みのない検査で、診察室内で短時間で終わります。
気になる方は、まず一度ご相談ください。

当院の治療について（静脈麻酔・日帰り・保険適用・土日対応）

軽症の場合は抗酸化ストレスサプリメントを摂っていただきます。
根治療法には手術があり、顕微鏡下内精静脈低位結紮術という手術を行います。
当院ではこの手術を、以下のような通いやすく安心できる体制で提供しています。
当院で手術を行うメリットは以下の通りです。

・静脈麻酔で行うため、手術中は意識がなく、痛みもありません。
・保険適用で実施可能です
・片側あたり約30分、日帰り手術が可能です
・手術後は1〜2時間の院内休憩後にご帰宅できます
・術後１週間で抜糸、以降は定期的な精液検査で経過を確認します
・土日も手術対応が可能です
これまで「不妊の原因は女性側にあるかも」と思っていたご夫婦の中にも、この手術により精液所見が改善し、自然妊娠に至った方も多数いらっしゃいます。

ぜひ当院での手術をご検討ください。